脈の確認
動脈に指をあてて、脈拍が触れているかを確認します。
1. ノドの頚動脈や上腕部の内側、股のつけ根などに、 指を軽くあてる。 2. 約5秒間かけて、脈が触れているかを確認する。
≪乳幼児の場合≫ ○ 首が短く頚動脈が分かりづらいので、上腕部や 股のつけ根で脈を取るようにする。 ○ 動脈が分からない時には、直接胸の鼓動を聞いてもよい。
≪ポイント≫ ○頚動脈 (けいどうみゃく)・・・ノド ノド仏に指3本くらいをあて、少し横にずらして、くぼんでいるところ。
○上腕動脈 (じょうわんどうみゃく)・・・腕 ひじの内側に指3本くらいをあて、少し中側にずらしたところ。
○大腿動脈 (だいたいどうみゃく)・・・足 股のつけ根のくぼんだところ。 |
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心臓マッサージ
脈の停止している相手の、心臓部を手押しによって圧迫することで、
血液の循環を助けるとともに、心臓の動きを再開させます。
≪圧迫する部位の探し方≫
○ 小児・成人の場合 肋骨の線に沿って中央に移動し、くぼんだ所に中指をあて、 その時に人差し指がくる、その上あたり。
○ 乳幼児の場合 左右の乳頭を結ぶ線の真ん中より、指1本下あたり。
≪圧迫の方法≫
○ 成人の場合 1. 立てひざをした状態で、肩を相手の胸部の真上にもっていく。 2. 心臓部に手のひらをあて、もう片方の手をこれに重ね、 腕を垂直に伸ばしたままで、上体の体重を利用して、 真下に押す。 3. 1回押した後、胸部から手を離さずに力を完全に抜いて、 また次を押す。リズミカルに行う。
○ 幼児・小児の場合 成人と同じように、手のひらをあてて行うが、両手を重ねず、 片手のみで、真下に押す。
○ 乳児の場合 2〜3本の指で、真下に押す。 特に、乳幼児の場合は、デリケートに行う!
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≪心臓マッサージと人工呼吸の組み合わせ≫
○ 1人で行う場合 〔心臓マッサージ 15 : 人工呼吸 2〕 人工呼吸を2回吹き込み、すぐに体を移して心臓マッサージを15回繰り返す。 これを交互に繰り返して継続する。
○ 2人で行う場合 〔心臓マッサージ 5 : 人工呼吸 1〕 1人は人工呼吸、もう1人は心臓マッサージというように、担当を決めて呼称しながら行うとよい。 最初に人工呼吸を2回行ってから、心臓マッサージ5回、人工呼吸1回を、二人で交互に 繰り返して継続する。
○ 乳幼児、小児の場合 〔心臓マッサージ 5 : 人工呼吸 1〕 救助者の人数に関わらず、最初に人工呼吸を2回行ってから、 心臓マッサージ5回、人工呼吸1回を交互に繰り返して継続する。
≪ポイント≫ ○ 下ができるだけ平らで、堅いところで行う。 (ベッド上などの軟らかいところでは、圧迫が下に吸収されてしまうため) ○ 圧迫時に一定の力が加わるように、ひじは曲げないで伸ばして行う。 ○ 手のひらで押す場合、指先は宙に浮かせた状態で、親指のつけ根あたりで行う。 (指先に力が入り、胸部の余分な所を圧迫しないように。) ○ いったん開始したら、回復するか、救急隊に引き継ぐまで中断してはいけない。
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